秋田県の森吉山や白神山地を背景に、自然の中で遊んだり学んだり。
NPO法人 冒険の鍵クーンがご案内します。
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あきた野生生物ジュニアレンジャー 活動報告

ジュニアレンジャーキャンプ 2018
2018年 8月7日~9日   於:県立奥森吉青少年野外活動基地 他

<背景>
2012年に起きた八幡平クマ牧場の事件は、人にとってもクマにとっても悲しい出来事でした。まして、人と、クマを含む野生鳥獣や、原生的な自然との "適度な距離感" が、大切に守り継承されてきた、"マタギ文化" 発祥の地でもある秋田県にとっては、時代とともにその "「人」と「野生生物」との適度な距離感" が希薄になりつつあるのかもしれないという、地域文化としての危機を思い知らされる出来事でもありました。私たちは、この危機に対して、人とクマを含む野生鳥獣や原生的な自然との、あるべき姿を再構築すべく、次代を担う地域の子供たちを中心に、「あきた野生生物ジュニアレンジャー活動」を始めました。
そんな折、2016年春に鹿角で、今度は野生クマによる悲惨な人身事故が起きてしまいました。クマを含む、野生生物を "知る" ことのみならず、"適度な距離感" を維持するための具体的な方法についても、活動の中で見つけ出していく必要性を強く思い、活動を続けています。
<目的>

① 地域内外の専門家や研究者とともに、秋田の自然や野生生物に関する「科学的な根拠」と「文化的な価値」の理解を深め、人と野生生物との良好な関係構築を模索し、行動する人材を育てる。

② 活動を通じて、上記の基礎となる科学的データの蓄積を図る。

8月7日
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午前(移動 ~ 昼食)
各地とも少しゆっくり集合して、北秋田市の「森のテラス」へ向かいました。
到着後、気持ちのいい農村の景色を見ながらお弁当を食べました。
午後
(畑の収穫体験)
地域の子供たちが育てた野菜を分けていただき収穫しました。
野生生物に注目したキャンプですが、人々の暮らしが動物たちのすぐ近くにあることを知る目的です。
(テンティング)
キャンプ場へ到着後、3日間の拠点となるテントをグループで協力して設営しました。
(ジビエクッキング「エゾシカ」~ 夕食)
このキャンプの特色の一つである、獣肉クッキングにとりかかりました。今夜はエゾシカ。北海道でのシカとヒトとの状況を聞いたのち、後足1本をみんなで解体し、収穫した野菜といっしょにBBQの夕食をとりました。
(シャワー ~ ナイトスコープで夜の森ウォッチ ~ 就寝)
暗視スコープを持って夜の森へ出かける予定でしたが、BBQが盛り上がってしまい時間が遅くなったため、スコープはシャワーの待ち時間に管理棟のテラスから森をウォッチング。
シャワーを浴びて、各グループごとにテントで就寝しました。
8月8日
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(バードウォッチング ~ 朝食)
早朝に森沿部を散策しながらバードウォッチング。双眼鏡やフィールドスコープを持って野鳥を探したところ、上空を頻繁に飛び交う最速の野鳥、アマツバメを捉えることができました。
ウォッチングから帰り、デリバリーの朝食をとりました。
午前(フィールドサイン探し ~ センサーカメラSD回収 ~ 画像解析)
テントサイトから、管理棟まで森の中の遊歩道を通り、フィールドサイン(動物の痕跡)を探しました。噛み削られた案内板に挟まっているクマの毛や、クマがアリの巣を狙った跡、カモシカの噛み痕などが見つかり、こんな近くに野生生物が確かにいることが確認できました。
管理棟に到着後、6月から森に仕掛けておいたセンサーカメラ7台分のSDを回収し、回収したSDの画像を解析したところ、クマ、ウサギ、アナグマ、タヌキなどが写っていました。カメラを仕掛けて5年目になりますが、初めて天然記念物のヤマネが映りました。
午後
(昼食)
少し遅い昼食。簡単に調理できるそうめんを管理棟でとりました。
(どんぐりの森作り ~ 虫トラップ作り)
様々な動物たちがこの森に暮らしていることが分かったので、その動物たちのことを思いながら、多くの動物たちが食料としているドングリ類の木を、人間が原生林を切り払ってしまった放棄牧草地にみんなで植えました。
外来種駆除も予定していたのですが、花がまだついておらず区分けがとても難しかったので、今回は駆除することをあきらめました。
テントサイトに戻り、虫トラップを作って、目星をつけておいた木に仕掛けました。
(ジビエクッキング「クマ」~ 夕食)
今夜の獣肉はクマ。地元のマタギさんが獲って専門の肉屋さんに卸されたクマ肉を分けていただいたのですが、こちらはきれいに解体されて塊になっていて調理は楽でした。クマ鍋にして残さずいただきました。
(スモアパーティー ~ シャワー ~ 虫トラップチェック ~ 就寝)
キャンプの定番、スモア(たき火で焼いたマシュマロをビスケットとチョコで挟んだお菓子)でパーティー。
シャワーを浴びてテントサイトに戻り、夕方仕掛けた虫トラップをチェックしたところ、同時にしかけたライトトラップは成果無しでしたが、バナナトラップではコクワガタをゲット!就寝前なのに、大興奮でした。
8月9日
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(起床 ~ 朝食)
起床後、キャンプ最後の朝食を食べました。
午前
(撤収 ~ センサーカメラセッティング)
荷物整理の後テントも片づけました。
管理棟に移動し、昨日外したセンサーカメラのSDカードを再びセッティングしに森へ。思い出会で再チェックする時が楽しみです!
(ソーセージ作り ~ 昼食)
ヒトは動物の肉だけではなく、内臓もちゃんとありがたく食べてきました。日ごろ"腸"とはイメージしにくいソーセージを手作りしました。
作りたてのソーセージとパンの昼食。
野生生物との距離感を測る中で、食べて食べられる関係性は一番の基本。命を頂く以上、残さず食べました。
午後(出発)
自然の間近で暮らした3日間。動物たちとのちょうどいい距離感について、少しでもヒントになることがあったことを願って帰途につきました。
天候に恵まれた三日間で、予定プログラムはほとんど実施できました。ここ最近のクマの大量出没と大量駆除の影響が気にはなりますが、この地域のフィールドにはクマに限らず多くの新鮮な痕跡が確認され、あらためて、野生生物との距離がたいへん近い地域であることを認識しました。
そんな実感を踏まえて、今後も、"遭遇事故が起きていない不思議" = "共存のためのヒント" をプログラムを通じて参加者とともに考え、人身被害を起こさない方法を探っていきたいと思います。
今回も、保護者の皆さま及び地域の皆様にはたいへんお世話になり心より感謝申し上げます。
<協力>
  • 環境省東北事務所
  • 秋田大学
  • 秋田市教育委員会
  • 国民宿舎 森吉山荘
  • 国際教養大学
  • 北秋田市教育委員会
  • 大館市教育委員会
  • NPO法人 伝統肉協会
  • 五城目町教育委員会
  • 上小阿仁村教育員会
  • 秋田大学
  • 秋田県立大学
  • 日赤秋田看護大学

※このプログラムは、セブンイレブン記念財団の助成を受けて実施しました。

参加者の方へ
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